こんにちは。

東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。

今回は、前々回に引き続き
第2回症例検討会が先日行われたので、
そのことについて書きたいと思います。

第2回は、「機械的拡大」について
井上先生にプレゼンテーションして
もらいました。

井上先生は、私の次にキャリアのある
非常に優秀な先生です。

井上先生はご存知の方も多いと思いますが、
“マイクロマスターへの道”というブログも
書いてくれています。

マイクロスコープを使用した実際の臨床における
症例について、とても丁寧に分かりやすく
書いてくれています。

彼は、これからマイクロスコープを自由自在に
扱うためのスペシャリストのコースにも参加する
予定です。

皆さん、井上先生のブログを楽しみに
していて下さい!

それでは、井上先生お願いします。

こんにちは。

三鷹市 ハートフル歯科 
歯科医師 井上 貴史です。

先月から始まった
ハートフル歯科の院内症例発表会で、
今回、私が担当し発表することになりました。

内容は根管治療の機械的拡大です。

機械的拡大は根管治療の中でも
最も重要とされています。

歯内療法の目的は、

①痛みの管理
②根尖病巣の予防と治療です。

その原因は細菌です。

今回は根管治療を行う前に
軟化象牙質(むし歯)の除去からStepごとに
発表しました。

Step 1:軟化象牙質除去
Step 2:髄腔への到達
Step 3:根管口の確認
Step 4:根管口付近のフレアー形成
Step 5:ストレートラインアクセスの完成

   

下顎の第一大臼歯の金属を除去しました。

左上の写真は軟化象牙質で黒くなっていました。

マイクロスコープで高倍率にして
注意深く軟化象牙質を除去しました。

この歯は何度も歯科医院で治療をされているため
歯質の量が少なく、気をつけないと
パーフォレーション(歯に穴があいてしまう状態)をおこします。

右上の写真は軟化象牙質を除去したものです。

この状態になってから、隔壁
(ラバーダムがかかるように歯に補強すること)
を作成し、ラバーダムを装着して、
はじめて根管内に器具を使って
根管治療を行います。

ハートフル歯科では、
全てのドクターがマイクロスコープを使用し、
軟化象牙質(細菌)を徹底的に除去してから、
根管治療を行っています。

そして、除去した状態で
その歯が保存ができるかどうか
診査診断を行います。

   

最後に自分が行った症例を発表しました。

根管治療を行い、はじめは根尖病巣
(レントゲンでは黒く写っています)が
ありましたが、治療後は病巣が
消失傾向にあります。

もちろん、患者様の痛み、違和感等の症状は
消失しました。

次回も井上が担当します。

次回は根管内の細菌除去について
発表する予定です。

井上先生、ありがとうございました。

「機械的拡大」は、根管治療において
4番バッターと言えるほど重要です!

その最初の導入部分について、
今回発表してくれました。

井上先生の実際の臨床症例も
発表していただき、大変分かりやすい
内容にまとめて下さいました。

機械的拡大について、
軟化象牙質の除去など
感染源の除去がいかに大事か
ハートフル歯科のドクター全員、改めて
共通認識できたと思います。

今後の臨床にさらに役立てていきたい
と思います。

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科