こんにちは。

東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。

今回は前回のブログに書かせていただいた
眞坂先生のハンズオン(実習)セミナーに
参加してきました。

ところで、皆さんはこのレントゲン写真の歯は
救うことができると思いますか?

   

歯が根の先まで真っ二つに割れています…
通常ならば、このような破折歯は

保存不可能であり、抜歯適応となります。

しかし、この場合の破折歯は
眞坂先生の接着修復の方法で
救うことができる可能性が高いのです。

その方法は、
スーパーボンドによる接着方法です。

口腔内接着と口腔外接着に分かれます。

口腔内接着は場合によっては、
歯肉を切開・剥離して行うこともあります。

口腔外接着は、口腔外で接着して
再植する方法です。

眞坂先生曰く、3分割ぐらいまでで
元の位置に戻ることが最低条件とのことでした。
2分割ぐらいが成功率が高いかもしれません。
それ以上にバラバラの場合は、
適応外となります。

今回は、眞坂先生の接着修復の技術習得のために
セミナーに参加しました。

破折歯の接着保存は、
破折初期段階ほど治療が容易です。

現在はCTを活用することで、
破折歯治療を確かなものにしてくれます。

保存が容易な破折初期を診査する定期検診こそが
非常に重要なのです。

また、眞坂先生は歯根破折を予防し、歯内療法の

治療効率を高めるi-TFC 根築1回法を

考案されました。

根築1回法は歯内療法を変革すると

仰られていました。

午後は、画像システムを活用した診査・診断・治療

計画の実際を教えていただきました。

そして、模型による破折歯接着保存と
i-TFCシステム根築1回法のデモと実習を

行いました。

また、模型によるMSBパックのデモと実習も

行いました。

実習は二つに破折した歯を模型上とはいえ、
歯を把持しながら接着させるのが

難しかったです・・・

   
    これは眞坂先生の診療所で実習させて

    いただいた時に使用した器具です。

   
    実習用の歯牙模型です。

   
    実習ペアの先生がスーパーボンドを

    混和して模型にMSBパックを

    行うところです。

    女性の先生と一緒で楽しく実習させて

    いただきました(笑)

   
    模型上でMSBパックを

    行っているところです。
    流れが良いので、結構垂れてきます・・・

    MSBパックとは、再植後に歯牙を

    固定するためのスーパーボンドによる

    パックのことを言います。
    
                        
   
    根築1回法を行った模型です。

   
    破折部分にスーパーボンドで接着した

    模型です。

   
    そして、接着した歯を再植した模型です。

歯の破折はむし歯や根管治療など
歯の病気の中でも
全体の11%ぐらいあるそうです。

インプラントは素晴らしい治療ですが、
もし自分の歯が残せるとしたら、
皆様はいかがされますか?

私も歯科医師という仕事をしている中で、
やはり患者さんに簡単に抜歯ですとは
言いたくないものです。

眞坂先生は、メインテナンスで来院される
患者さんに対しても、金属製の土台が残存歯質の

少ない、薄くなっているところに入っているような

破折予備軍を見つけてはきちんと患者さんに
お話しされているとのことでした。

残念ながら、全ての破折歯症例を
救うことはできません。
まず、診査・診断を行い接着修復の適応可能か
判断します。
実際に術中でもやはり難しいと
判断しなければいけないこともあります。
さらには、接着修復を試みましたが
予後不良という場合もあります。

破折歯における接着修復処置には、
患者様の十分なご理解と納得の上で
処置させていただければと思います。

また、費用に関しては保険適用外となります。

「破折歯を救う!」

これから私が取り組んでいきたい治療の一つです。

もし、歯が破折してしまい、
歯を残せるのかお悩みでしたら、
是非一度ご相談下さい。

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

      

医療法人社団徹心会ハートフル歯科