こんにちは。

東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。

今回も前回からのZEISS Forumの続きです。

今回で最後になります。

今回のZEISS Forumに参加しました。
最大の目的は、秋山先生の講演を聞くことだったのです。

5.秋山先生

「The Microscopic Caries Treatment
-The Micro Crack Repair Technique-」

秋山先生のセミナーには、4/29のGCセミナーにも参加してきました。

我々は、顕微鏡を使用して根管治療を行う場合に

ミラーに写る根管を顕微鏡をとおして見ることで

拡大された根管を見ることができます。
 

   覗いているところです。

   

根管治療はミラーを用いた治療で

ほとんど問題ありませんが、
その他のむし歯治療や歯周病治療、
支台歯形成やメインテナンス処置などは、
顕微鏡を使用してのミラーを用いた

ミラーテクニックは困難であり、

その適応ではないと仰られていました。

なぜならば、上顎ミラーは前後が逆になります。
下顎ミラーは上下前後が逆になります。

つまり、ミラーテクニックは実際の動きと
ミラー像の動きが逆になるために、
ミスが起こりやすいと言えます。

また、ミラーを持つことは片手が

ふさがるということでもあります。

片手操作になることで、リスクが上がるということなのです。

助手も術者のミラーにエアーをかけるために
助手も片手になります。

そして、ミラーテクニックは常に振動します。
焦点が合わないために、目に悪いと

言えるでしょう。
ミラー越しに見るために、見える範囲がミラーの

直径にも制限されます。

まとめると、エンド(根管治療)は

ミラーテクニックの適用であるが、
エンド以外に使用するのは、危険であるということなのです。
 

秋山先生は

“The Micro Endoscopic Technique”

考案され、ツァイス社のOPMI pico Mora Interfaceの可動域を利用して、

口腔内を顕微鏡により“直視”することを

可能にしました。

 
   

顕微鏡による強拡大により、今まで難しかった

診断が可能になったのです。

カリエス(むし歯)治療には、

手術用顕微鏡を応用した
The Micro Endoscopic Techniqueが必須であると言えます。

カリエスは、エナメル質から脱灰するパターンと
マイクロクラック(微小なひび)から感染する

パターンがあります。

全てのカリエスが
マイクロクラックによる原因というわけでは

ありませんが、マイクロクラックの幅は

平均10μm(最大50μm)
ミュータンス菌の大きさは、1μm

言われています。

マイクロクラックの下には、転移したカリエスが

多くあります。
黒いからむし歯ということには、

EBM(科学的根拠)的に相関関係はありません。

今回、秋山先生は以下の方法について
講演して下さりました。

隣接面の初期カリエスの診断法として、
“The Micro Window Shopping Technique”

そして、新しいカリエスの治療法として
“The Micro Crack Repair Technique”

また、新しいカリエスの治療用

インスツルメントが、今回のZEISS Forumで

初めて発表されました。

秋山先生のコースには、今年2回参加させて

いただきます。
参加できることが、今から楽しみで

仕方ありません(笑)

教えていただいたことを、臨床の現場に生かせて

いけたらと思います。

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科