本山先生エンドマスターへの道

2018.10.25更新

こんにちは。
三鷹市 ハートフル歯科医院、ハートフルデンタルクリニック、三鷹ハートフル小児歯科歯科医院、
三鷹ハートフル矯正歯科医院を含む、ハートフル総合歯科医院グループ 
歯科医師 本山です。

 

今回は、「MTAをどのように使うか?」について

書きたいと思います。

 

再根管治療の場合、 

根尖孔(根の先)が大きく開いているケースに

遭遇することがよくあります。

根管は機械的拡大、清掃、消毒まで終了後、

根管充填により根管を封鎖する必要があります。

 

根管充填の目的としては

以下の点が挙げられます。

(1)根尖孔や根管口からの再感染となりうる

    交通路の封鎖

・根尖孔からの組織液の侵入を防ぎ、

・根管口から口腔内由来の細菌が侵入するのを

 防ぎます。

(2)根管内の除去できなかった細菌や刺激物を

   埋葬する

・細菌を埋葬して不活性化させ、再増殖を

   防ぎます。 

 

根尖孔(根の先)が大きく開いている場合は、

通常の根管充填材では

根の先端より先に充填材が出てしまい、

そのことにより異物反応が起こることがあります。

根尖孔(根の先)が大きく開いた場合の

リペアとしてはMTAを使用します。

 

MTAの性質としては以下の特徴があります。

<利点>

親水性であるため湿潤下でも硬化します。

また生体親和性もよく、抗菌作用も持ちます。

さらに硬化時に僅かに膨張することと、

根管壁と接するMTA表面の境界にアパタイト結晶を

生成するため封鎖性にも優れます。

<欠点>

操作性が劣ります。

また一度硬化すると取り除くことは困難です。

根管充填材としては薬事未承認であるため、

保険外治療となります。

 

最近、来院された患者さんの症例になります。

右下7番の根管治療を他院で治療中

痛みはないが、根尖部の腫脹を繰り返しており

抜歯が必要と診断され、セカンドオピニオンで来院 

 

d 

術前です。

歯肉が腫れている状態です。

 

mta

 

術前のレントゲンです。

 

根管内をマイクロスコープで確認すると

根管内には以前の根管充填材が

入っている状態でした。

しかし、根管内にはむし歯が多く残っており

このような環境下では精密根管治療を

行うことは困難であり

まず、むし歯の除去から始めました。

次に根管内を確認すると

根尖孔が大きく開いていました。

通常の根管充填材の対応は困難と診断し、

MTAを使用することにしました。

 

p

以前に充填されている

ガッタパーチャが見えます。

その上の部分にはむし歯が壁についている

ことが分かります。

 

p

根尖に出血が見られます。

根尖が大きく開いているのが分かります。

 

h

根管内を清掃、消毒後

根尖の出血もなくなっています。

MTA充填への準備が整いました。

 

m

MTA充填後です。

 

MTA 

術後のレントゲンです。

 

根管充填を行う場合に

充填材が根尖部からオーバーせず

緊密に根管内に充填することができれば

予後の良い結果になりうると言われています。

今回のように根尖が大きく開いている

ケースの場合など的確な診断を行うことで

その症例に適した治療法を選択する事ことが

大切なことであると言えます。

 

 “すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。  

投稿者: 本山 直樹

SEARCH

CATEGORY