こんにちは。

東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。

東京国際フォーラムで4日間に渡って行われた

“第9回世界歯内療法会議”に行ってきました。

   

私は最終日だけでしたが、
多くの先生方が訪れており
会場は熱気に包まれていました。

世界歯内療法会議とは、
IFEAが3年に1回開催するもので、
エンド(根管治療)の世界大会みたいなものです。

今回の開催地は日本ということで、
実は日本では初開催なのです。

    

   

ちなみに、講演は全て英語です。

もちろん、通訳レシーバーを
耳につけてですが・・・(笑)

私が興味深いと思った講演は2つありました。

一つはUCLAの小川 隆弘先生の講演でした。

演題は、”光機能化により可能となる次世代の
組織再生とインプラント治療、
エンドドンティクス(根管治療)との共有戦略は”
というものでした。

光機能化とは、光によりインプラント体の表面を
洗浄し、最適化を行い,
そして、性状を超親水性に変えると
いうものでした。

   

光機能化により、3~20倍の
オッセオインテグレーションの
スピード化が起こり、
治癒期間の短縮が起きていました。

オッセオインテグレーションとは、
結合組織を介在することなくチタンと骨が
直接結合することです。

次世代の治療のお話でした。

これを、根尖病巣による骨吸収にも
応用できるのではないかというもので、
現在も研究を進めているそうです。

もう一つは、前回のブログでも触れた
シーラーのお話です。

カナダのWayne Pulver先生の講演でした。

演題は、”根管充填用シーラーへの
バイオセラミック技術の利用”
というものでした。

バイオセラミックスシーラー(BCシーラー)という
シーラーのお話でした。

   

BCシーラーの特徴として、

①pH>12
②X線不透過性
③細胞毒性が低く、生体親和性が高い
④粒子が小さく、流れが良いので、
  吻合部まで流れる
⑤化学的に安定している
⑥抗菌作用がある
⑦HA(ハイドロキシアパタイト)結合能がある
⑧水分含有があった方が良く、結合強度が高い
⑨シリンジタイプなので、操作性が良い
⑩硬化時間も3~4時間と操作時間にも余裕がある
⑪根尖から出ても、術後疼痛がない

    

   

MTAと同等の性能の素晴らしさをもっていることが
わかります。

ただし、残念なのはまだ日本には導入されていない
ということです。

非常に興味深かったです。

有意義な楽しい時間を過ごさせていただきました。

   

    

   

写真は、お昼に行われていたテーブルクリニックと
ポスター会場です。

会場は、すごい熱気で非常に
盛り上がっていました。

これだけ多くの先生方が根管治療に
情熱を燃やしているのをみて
私もいい刺激を受けました。

力をもらった気がします!

また、明日から日々の診療に力を注いでいきたいと
思いました。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科